国立天文台・天文ニュース (675)

2003/10/01

このページは2019年以前に作成された古い記事を再構成したものです。
記載されている情報は当時のものです。

国立天文台・天文ニュース (675) より

『NPO 小さな天文学者の会』始動

 「心のアクセサリーに宇宙をあしらってみませんか?」そんな素敵なキャッ チフレーズを掲げて、山形に特定非営利活動法人(NPO)小さな天文学者の会が誕 生しました。

 この会は、もともと1998年に設立。当時、山形で開催された日本天文学会秋 季年会がきっかけとなり、地元の天文好きと山形大学の先生や学生たちが集まっ て活動を始めました。その後、根強い地元の支援を集め、今年度からNPO法人と して活動することになったものです。活動の中心は、なんといっても多くの人 に宇宙を見て、感じて、楽しんでもらうこと。これまで行ってきた体験学習会 や講演会に加え、これからは毎週土曜に山形大学小白川キャンパスの理学部屋 上にある口径15センチメートル屈折望遠鏡を用いて、一般向けに観望会を始め ようとしています。ライセンスを持つ星空案内人が、親切に説明するガイドツ アーを実施する方針です。会では、この天体望遠鏡を「やまがた天文台」と命 名し、活動の拠点としていく予定です。

 この会の設立を担ったのは、ブラックホールやパルサーの研究で知られる山 形大学理学部の柴田晋平(しばたしんぺい)教授。柴田さんは「やまがた天文台 に多くの人が足を運び、実際に天体望遠鏡で天体を眺めて、宇宙の魅力を体感 してほしい。そして、そういった活動を通じて、人と人との交流を楽しめるよ うな事業にしていきたい」と述べています。

 天文台そのものの運営・活動をNPO法人が行っているものとしては、熊本県城 南町にある熊本県民天文台など、すでにいくつか先行する例があります。また 大学の研究・教育用の天体望遠鏡を、大学が主体となって開放する例も、愛知 教育大などいくつかの大学で試みられてきていました。しかしながら、このよ うに大学の天体望遠鏡を、大学関係者と市民とが一体になったNPO法人として運 営する例は、全国でも初めてです。

 観望会の初回は、2003年10月4日。まだ南の空に火星が明るく輝いている季節 です。山形の夜空に輝く火星の神秘に、多くの小さな天文学者たちの目も、き らきらと輝くに違いありません。

(編注:記事当時の当会の連絡先を削除いたしました)

      2003年10月1日         国立天文台・広報普及室

団体名、所属、肩書きは当時のものです。誤植、リンクは適宜修正しております。

  • トップページ
  • 当会について
  • お問い合わせ
  • サイトマップ
  • プライバシーポリシー
  • 利用規約
  • 出前授業
  • イベントのご案内
  • 出版物
  • やさしい宇宙講座(山形)
  • たのしい宇宙講座(東京)
  • TWOS (学生グループ)
  • やまがた天文台
  • 関東地区観望会
(C) 1998 - 2025, NPO法人 小さな天文学者の会