学習会計画
問かけ
人類ではじめて望遠鏡を使って宇宙を見た人はだれだか知っていますか?
答え
ガリレオですね。1610年のことです。
お話し
オランダで望遠鏡が作られたといううわさをきいたガリレオは
「おもしろそうだ!作ってみよう!」
問かけ
もし、あなたならできた望遠鏡をどこにむけますか?
お話し
地上ではなく天に向けた、ガリレオの勇気には驚かされます。
今日、私たちも望遠鏡を作って、それで天をながめ、私たちの考える世界を
宇宙にまで広げよう。
問かけ
望遠鏡を作るには何がいる?最も大切な部品は何でしょうか?
答え
凸レンズ。まん中がふくらんだレンズ
凸レンズは光を集めることができます。
(問かけ)
光を集めることができる他のものは何でしょう。
答え
凹面鏡。まん中がへこんだ鏡。
お話し
凸レンズ。凹面鏡。
どちらも、光を集めることができて、
どちらを使っても望遠鏡を作ることができます。
実験
ここにあるのは凹面鏡です。光を集める性質がどのような結果を生むか
調べてみましょう。
凹面鏡による実像を観察しましょう。
お話し
Aから出た光がBに集まるまることで、あたかもAがBにあるように見えます。
Bのところにできたものを実像といいます。
実験
凸レンズによる実像を観察しましょう。
お話し
実像:これが遠くに あるものをあたかも手元にあるように見せる
望遠鏡の仕掛けです。
凸レンズを土星に向けると土星の実像が土星からの光が集まった位置にできます。
これを見ればいいのです。
凸レンズを太陽に向けると太陽の実像ができます。ここは本当に熱くて本物の太陽が
あるのと同じです。これを直接見ると目を傷めてしまいます。ガリレオのように。
光が集まる位置を焦点と呼びます。
平行光線がレンズや鏡にあたったとき、レンズや鏡の中央から焦点までの長さを
焦点距離といいます。
土星輪の実像の大きさは焦点距離が42cmのとき0.1mmです。
月の実像の大きさは焦点距離が42cmのとき3.8mmです。
問かけ
あまりに小さい実像ですが、これをもっとハッキリ見る方法があります。
それは何でしょう。
答え
虫めがねです。
凸レンズによる実像を虫めがねで拡大してみることができます。
実像を作るための凸レンズを対物レンズ。虫めがねに当たる部分を接眼レンズ
(アイピース)と呼びます。
----ふろく------------
高校生以上にはつぎの式が理解できるでしょう。
天体のみかけの大きさをθとし対物レンズの焦点距離をFとすると、
実像の大きさは
a = F θ
で求められます。
接眼レンズからのぞいたときの実像のみかけの大きさをφとすると、
φ/θ = F/f
fは接眼レンズの焦点距離。